「育毛剤と発毛剤はどちらが良いのか」「発毛剤を使えば髪は生えるのか」と迷ったことはないでしょうか。名前は似ていますが、育毛剤と発毛剤は医薬品としての区分も目的も異なるアイテムで、自分の状態に合っていない方を選ぶと期待した手応えを得にくいことがあります。
この記事では、育毛剤と発毛剤の目的や効果の違い、医薬部外品と第1類医薬品という区分の違いから、副作用やデメリット・目的別の使い分け・併用する時の注意点・養毛剤などとの用語整理・選び方の基準までを解説します。
目次
育毛剤と発毛剤はどっちがいい?目的と効果の違い
育毛剤と発毛剤の大きな違いは「目的」です。結論から言えば、育毛剤は今ある髪を育てて抜け毛を防ぐ予防・維持のためのもの、発毛剤は新しい髪を生やす発毛のためのものと整理できます。どちらが良いかは優劣ではなく、自分が「予防したいのか」「発毛させたいのか」という目的によって変わります。まずは両者の違いを一覧で確認しましょう。
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| 項目 | 育毛剤 | 発毛剤 |
|---|---|---|
| 医薬品の区分 | 医薬部外品 | 第1類医薬品 |
| 主な目的 | 抜け毛予防・育毛(今ある毛を育てる) | 発毛(新しい毛を生やす) |
| 代表的な成分 | センブリエキス・グリチルリチン酸など | ミノキシジル(外用) |
| 作用の穏やかさ | 穏やか | 医薬品として比較的強い |
| 主な入手先 | ドラッグストア・通販など | 薬剤師のいる薬局やドラッグストア |
育毛剤とは何か発毛剤とは何かの定義
育毛剤とは、頭皮環境を整えて今ある髪を健やかに育て、抜け毛を防ぐことを目的としたアイテムです。日本では多くの育毛剤が「医薬部外品」に分類され、厚生労働省が認めた有効成分が穏やかに働くよう作られています。
一方の発毛剤とは、新しい髪を生やす発毛を目的とした医薬品です。市販の発毛剤の有効成分は「ミノキシジル」で、毛包に働きかけて発毛を促すとされています。育毛剤が「育てて守る」役割なのに対し、発毛剤は「生やす」役割を担うアイテムと考えると違いをつかみやすいでしょう。
育毛剤は予防や維持で発毛剤は発毛という目的の違い
育毛剤と発毛剤は、向き合う段階が異なります。育毛剤は、抜け毛が気になり始めた段階や、薄毛を予防したい段階で頭皮環境を整える目的に向いています。今ある髪を太く健やかに保ち、抜け毛を防ぐことが主な役割です。
発毛剤は、すでに髪が減ってきた部分に新しい髪を生やしたい段階で使うアイテムです。この「予防・維持」と「発毛」という目的の違いが、育毛剤と発毛剤を選び分ける際の軸になります。この軸は、後で解説する使い分けや併用・選び方でも一貫した判断基準になります。
育毛と発毛の違いを言葉の意味から整理
「育毛」と「発毛」という言葉そのものの意味を整理すると、両者の役割がより明確になります。
- 育毛:今生えている髪を健やかに育て、抜けにくい状態に保つこと
- 発毛:毛が抜けて生えてこなくなった部分に、新しい髪を生やすこと
つまり育毛は「今ある髪が対象」、発毛は「これから生やす髪が対象」という違いがあります。育毛剤は育毛を、発毛剤は発毛を目的としているため、言葉の意味を押さえておくと製品選びでも迷いにくくなります。
育毛剤や発毛剤はどっちがいいと言われる理由
「育毛剤と発毛剤はどっちがいい」と検索する方が多いのは、名前が似ていて役割の違いが分かりにくいことが背景にあります。ドラッグストアでは隣り合って並んでいることも多く、どちらを手に取ればよいか迷いやすいといえます。
ただし、これは「どちらが優れているか」という問いではありません。予防や抜け毛対策をしたい方には育毛剤、発毛させたい方には発毛剤というように、目的によって適した方が変わります。自分の頭皮や髪がどの段階にあるのかを知ることが、どちらを選ぶかの第一歩になるでしょう。
⇒育毛剤は予防・維持(医薬部外品)、発毛剤は発毛(第1類医薬品)。優劣でなく目的で選ぶ
育毛剤は医薬部外品で発毛剤は医薬品?区分の違い
育毛剤と発毛剤の違いを正確に理解するうえで欠かせないのが「医薬品の区分」です。育毛剤の多くは医薬部外品、市販の発毛剤は第1類医薬品に分類され、この区分の違いが目的や入手方法の差につながっています。区分ごとの位置づけから確認していきましょう。
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| 区分 | 代表例 | 位置づけと購入方法 |
|---|---|---|
| 医薬部外品 | 育毛剤・養毛剤 | 作用が穏やかで予防目的。一般の棚から購入できる |
| 第1類医薬品 | 発毛剤(外用ミノキシジル) | 市販薬の中でも注意が必要。薬剤師の情報提供を受けて購入する |
| 医療用医薬品 | 内服のAGA治療薬など | 医師の診察と処方が必要 |
育毛剤の医薬部外品と発毛剤の医薬品の区分
医薬部外品とは、人体への作用が穏やかで、予防や衛生を目的としたものを指します。育毛剤は、抜け毛の予防や育毛を目的とした医薬部外品で、有効成分が穏やかに働くよう設計されています。効果が出るかどうかではなく、目的が「予防・維持」に置かれている点が特徴です。
これに対して発毛剤は、新しい髪を生やす発毛効果が認められた医薬品です。市販の発毛剤は一般用医薬品の中でも「第1類医薬品」に位置づけられ、医薬部外品の育毛剤よりも踏み込んだ働きを目的としています。同じ頭皮ケアでも、医薬部外品と医薬品では立ち位置が異なると理解しておきましょう。
発毛剤の第1類医薬品は薬剤師の対面販売が必要
市販の発毛剤が分類される第1類医薬品は、一般用医薬品の中でも特に取り扱いに注意が必要なグループです。購入時には、薬剤師による情報提供を受けることが法律で定められています。
そのため発毛剤は、ドラッグストアでも棚に自由に並んでいるわけではなく、薬剤師がいる時間帯に説明を受けてから購入する形が一般的です。
第1類医薬品の発毛剤は、薬剤師から使用上の注意の説明を受けて購入します。持病や服用中の薬がある場合は、購入前に伝えておくとよいでしょう。
育毛剤の医薬品と医薬部外品の違いはどこにあるか
「育毛剤に医薬品はあるのか」という疑問もよく聞かれます。一般的に市販の育毛剤は医薬部外品で、医薬品に分類されるのは発毛剤(外用ミノキシジル)や、医師が処方する内服薬の方です。
両者の違いは、目的と作用の強さ、そして購入時のルールにあります。医薬部外品の育毛剤は予防・維持を目的に穏やかに働き、一般の棚から購入できます。医薬品の発毛剤は発毛を目的とし、薬剤師の情報提供を受けて購入する点が大きな違いです。どちらが上位ということではなく、役割と扱い方が異なると捉えるのが適切でしょう。
⇒同じ頭皮ケアでも医薬部外品は一般の棚から買え、第1類医薬品の発毛剤は薬剤師の情報提供を受けて購入する点が区分の差
育毛剤と発毛剤の効果は?効果が出るまでの期間
育毛剤と発毛剤は目的が違うため、期待できる効果も異なります。あわせて気になるのが「効果が出るまでの期間」です。どちらも髪のサイクルにあわせて、ある程度の期間を継続することが前提になります。効果の方向性から確認しましょう。
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| 項目 | 育毛剤 | 発毛剤 |
|---|---|---|
| 期待できること | 抜け毛を防ぎ今ある髪を健やかに保つ | 毛包に働きかけ新しい発毛を促す |
| 効果実感の目安 | 4〜6か月以上の継続 | 4〜6か月以上の継続 |
| 向いている段階 | 抜け毛が気になり始めた段階 | 髪が減ってきた段階 |
育毛剤の効果と発毛剤の効果はどう違うか
育毛剤の効果は、頭皮環境を整えて今ある髪を育て、抜け毛を防ぐ方向に働きます。新しい髪を生やすというより、現状を維持し、髪が抜けにくい状態を目指すのが育毛剤の役割です。
一方、発毛剤の効果は、毛包に働きかけて新しい髪の発毛を促す方向に働きます。有効成分のミノキシジルは、発毛効果が認められた成分とされています。ミノキシジルの作用についてはミノキシジルについてで詳しく解説しています。育毛剤が「守り」、発毛剤が「攻め」のアイテムと考えると、効果の違いがイメージしやすいでしょう。
育毛剤は本当に効くのかと効果ないと言われる背景
「育毛剤は本当に効くのか」「効果ない」といった声が聞かれるのには、いくつかの背景があります。一つは、育毛剤が発毛を目的としたものではないため、すでに髪が減った部分に新しい毛が生えることを期待すると、手応えを感じにくいという点です。
もう一つは、使用期間が短いケースです。髪には一定の成長サイクルがあり、数週間で変化を判断するのは難しいとされています。育毛剤は予防・維持が目的であることを踏まえ、目的に合った使い方と十分な期間で続けることが、評価のうえで大切になります。
育毛剤の効果が出るまでの期間と発毛剤で効果が出るまで
育毛剤も発毛剤も、効果を実感するまでには一定の期間が必要です。これは髪が生え変わるヘアサイクル(毛周期)に関係しています。髪は成長期・退行期・休止期を数か月から数年かけて繰り返すため、変化が表れるまでに時間がかかります。
一般的には、育毛剤・発毛剤のいずれも4〜6か月以上の継続が、効果を判断する目安とされています。
焦って数週間で切り上げず、目的に合った使い方で一定期間続けることが、効果を見極めるうえで大切です。
発毛効果がほしいなら育毛剤か発毛剤かの境界
「発毛効果のある育毛剤」を探している方もいますが、ここには注意したい境界があります。医薬部外品である育毛剤は、抜け毛予防や育毛を目的としたもので、新しい髪を生やす発毛効果が認められているわけではありません。
新しい髪を生やす発毛を期待する場合は、発毛効果が認められた発毛剤(外用ミノキシジル)が選択肢になります。ただし、発毛剤を使ってもすべての方に同じように発毛がみられるとは限らず、効果には個人差があります。発毛させたいのか、予防・維持をしたいのかという目的を整理することが、育毛剤と発毛剤の境界を見極める鍵になります。
⇒育毛剤は維持、発毛剤は発毛が目的。どちらも4〜6か月以上の継続が効果判断の目安
発毛剤や育毛剤は使わない方がいい?副作用やデメリットの注意点
「発毛剤や育毛剤は使わない方がいい」という声を目にして、不安に感じる方もいるでしょう。副作用やデメリットを正しく知っておくことは、安全に使ううえで欠かせません。ここでは育毛剤と発毛剤の注意点を見ていきましょう。
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| 種類 | 主に報告される副作用の傾向 |
|---|---|
| 育毛剤(医薬部外品) | 頭皮のかゆみ・かぶれ・発疹など |
| 発毛剤(外用ミノキシジル) | 頭皮の発疹やかゆみに加え、まれに動悸やむくみなど |
| 内服のAGA治療薬(参考) | 外用とは異なる全身性の副作用が報告される |
育毛剤の副作用と発毛剤の副作用の違い
育毛剤は作用が穏やかな医薬部外品のため、報告される副作用は頭皮のかゆみやかぶれ・発疹といった、肌に合わない場合の症状が中心です。多くは頭皮に塗布した部分に起こるものとされています。
発毛剤(外用ミノキシジル)でも頭皮の発疹やかゆみが起こることがあり、加えてまれに動悸やむくみ・頭痛などが報告されることがあります。さらに、内服のAGA治療薬は外用薬とは異なる全身性の副作用が知られています。外用と内服の副作用の違いについてはAGA治療薬の副作用も参考にしてください。気になる症状があれば、自己判断で続けず医師や薬剤師に相談しましょう。
育毛剤のデメリットと発毛剤のデメリット
副作用とは別に、続けるうえでのデメリットも知っておくとよいでしょう。
- 継続が前提になる:効果を保つには使い続ける必要があり、費用や手間がかかります。
- すぐには変化が分かりにくい:効果判断まで数か月かかるため、根気が必要です。
- 目的が合わないと手応えを得にくい:発毛を期待して育毛剤を選ぶなど、目的と合わない場合があります。
これらは欠点というより、特性として理解しておきたい点です。自分の目的と続けやすさを踏まえて選ぶことが、後悔の少ない選択につながります。
育毛剤は使わない方がいいやハゲるという誤解の考え方
「育毛剤を使うとハゲる」という説を見かけることがありますが、育毛剤の使用そのものが薄毛を進行させるという考え方には注意が必要です。こうした誤解が生まれる背景には、いくつかの事情が考えられます。
一つは、発毛剤の使用開始初期に一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」を、悪化と取り違えるケースです。初期脱毛はヘアサイクルが切り替わる過程で起こることがあるとされています。もう一つは、肌に合わずかゆみやかぶれが出たケースや、目的に合わない製品を使って手応えを感じられなかったケースです。育毛剤が直接「ハゲ」を引き起こすわけではない点を押さえておきましょう。
育毛剤をやめると元に戻るのかという疑問
「育毛剤や発毛剤をやめると元に戻るのか」という疑問もよく聞かれます。育毛剤も発毛剤も、使い続けることで頭皮環境の維持や発毛の促進を目指すアイテムです。そのため、使用を中止すると、時間をかけて元の状態へ戻っていくと考えられています。
これは「やめると一気に薄くなる」という意味ではなく、続けることで保たれていた働きが止まる、という捉え方が適切です。やめるかどうか迷う場合は、減らし方や切り替えも含めて医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。
⇒副作用は外用より内服で全身性に。「使うとハゲる」は誤解で、初期脱毛や相性の取り違えが背景
育毛剤と発毛剤はどっちを選ぶ?目的別の使い分け
ここまでの違いを踏まえると、育毛剤と発毛剤のどちらを選ぶかは「目的」で判断できます。予防・維持なら育毛剤、発毛なら発毛剤というのが基本の軸です。自分がどちらの段階にいるかを目安にあてはめてみましょう。
抜け毛が少し気になり始めた段階や、今の髪を健やかに保ちたい段階に向いています。頭皮環境を整え、抜け毛を防ぐことを目的に使います。
髪が減ってきた部分に新しい髪を生やしたい段階に向いています。発毛効果が認められた成分(外用ミノキシジル)を含む発毛剤が選択肢になります。
予防や維持なら育毛剤という使い分けの基準
まだ大きく薄くなってはいないものの、抜け毛や髪のハリ・コシが気になり始めた段階では、育毛剤が向いています。育毛剤は今ある髪を育てて抜け毛を防ぐことを目的としているため、予防的に頭皮環境を整えたい方に適しています。
将来の薄毛が気になる方や、髪のボリュームを今のうちから保ちたい方は、育毛剤で頭皮ケアを習慣にしておくと良いでしょう。
発毛させたいなら発毛剤という使い分けの基準
すでに髪が減ってきた、地肌が透けて見える部分があるといった段階で、新しい髪を生やしたい場合は発毛剤が選択肢になります。発毛剤は発毛効果が認められた医薬品で、発毛を促すことを目的としています。
ただし発毛剤は第1類医薬品のため、購入時に薬剤師の情報提供を受け、使用上の注意を確認することが前提です。持病がある方や服用中の薬がある方は、購入前に薬剤師へ相談しましょう。
進行した薄毛はクリニックへ相談する目安
市販の育毛剤や発毛剤で手応えが得られない、薄毛が進行していると感じる場合は、医療機関への相談が目安になります。薄毛がAGA(男性型脱毛症)などによって進行している場合は、市販品だけでの対策が難しいことがあるためです。
クリニックでは、頭皮の状態を確認したうえで、内服薬や発毛メソセラピーなど、市販品にはない選択肢を検討できます。AGAの仕組みはAGA(男性型脱毛症)について、治療法全体は薄毛治療の方法を参考にしてください。
市販品で変化を感じにくい方や薄毛の進行が気になる方は、無料カウンセリングで頭皮の状態を確認してみるとよいでしょう。
男性と女性で育毛剤や発毛剤の選び方は変わるか
育毛剤や発毛剤は、男性と女性で選び方が変わることがあります。女性の薄毛は、髪全体のボリュームが減るびまん性脱毛症(FAGA)など、男性とは異なる進み方をすることがあるとされています。
また、発毛剤(外用ミノキシジル)は、男性向けと女性向けで配合濃度が異なる製品があります。女性は妊娠中や授乳中には使用できない製品もあるため、性別や状況に合った製品を選ぶことが大切です。女性で気になる症状がある場合は、対応するクリニックへの相談を検討するとよいでしょう。
⇒予防・維持は育毛剤、発毛は発毛剤。進行した薄毛や手応えがないときはクリニックへ
育毛剤と発毛剤は併用できる?順番や切り替えの注意点
「育毛剤と発毛剤は併用できるのか」「使う順番はどうすればよいか」という疑問は多く寄せられます。目的が異なる両者を組み合わせる場合は、いくつか注意したい点があります。ここでは併用と順番・切り替えの考え方を確認していきましょう。
発毛剤と育毛剤の併用はできるのかと両方使う場合
発毛剤と育毛剤は、目的が異なるため両方を使う考え方自体は成り立ちます。発毛剤で発毛を促しながら、育毛剤で頭皮環境を整えるという組み合わせです。
ただし、複数のアイテムを同時に使うと、頭皮への刺激が重なってかゆみやかぶれが起こりやすくなる場合があります。特に発毛剤は第1類医薬品のため、併用を考える際は、購入時に薬剤師へ「育毛剤と一緒に使ってよいか」を確認しておくとよいでしょう。自己判断で何種類も重ねるのは避けましょう。
育毛剤と発毛剤の順番や交互に使うときの注意点
育毛剤と発毛剤を併用する場合、塗る順番やタイミングにも気を配りたいところです。基本的な考え方は次のとおりです。
- ① 頭皮を清潔にし、しっかり乾かしてから使う
- ② 発毛剤は各製品の使用方法に従って塗布する
- ③ 続けて別のアイテムを使う場合は、先に塗ったものがなじむ時間をあける
- ④ 朝晩で使い分けるなど、刺激が重ならない使い方を意識する
順番や交互の使い方に決まった正解があるわけではなく、各製品の添付文書や説明書に従うことが前提です。
育毛剤と発毛剤を重ねて使うときは、頭皮を乾かしてから塗り、先に塗ったものがなじむ時間をあけると刺激が重なりにくくなります。
発毛剤から育毛剤への切り替えを考えるタイミング
発毛剤から育毛剤への切り替えを考えるのは、発毛剤である程度発毛がみられ、その後は維持を目指したい段階などです。発毛のフェーズから、今ある髪を保つ予防・維持のフェーズへ移るイメージです。
切り替えのタイミングや進め方は、頭皮の状態や発毛の手応えによって変わります。発毛剤を急に中断すると変化が続きにくくなることもあるため、自己判断で決めず、医師や薬剤師に相談しながら進めるのが望ましいでしょう。
⇒併用は目的が違えば成り立つが刺激の重なりに注意。順番は乾いた頭皮+時間をあけ、切り替えは相談を
養毛剤や増毛剤との違いは?発毛促進剤まで用語整理
頭皮ケアのアイテムには、育毛剤や発毛剤のほかに「養毛剤」「増毛剤」「発毛促進剤」といった似た言葉が多く、混同しやすいものです。それぞれの役割を整理しておくと、製品選びで迷いにくくなります。まずは一覧で位置づけを確認しましょう。
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| 名称 | 主な区分 | 主な目的 |
|---|---|---|
| 養毛剤 | 医薬部外品・化粧品 | 今ある髪と頭皮を健やかに保つ |
| 育毛剤 | 医薬部外品 | 抜け毛予防・育毛 |
| 発毛剤 | 第1類医薬品 | 新しい髪の発毛 |
| 増毛剤 | 化粧品など | 繊維などで見た目のボリュームを足す |
養毛剤と育毛剤の違いと養毛剤の位置づけ
養毛剤は、今ある髪と頭皮を健やかに保つことを目的としたアイテムで、医薬部外品や化粧品に分類されます。頭皮に栄養を与えて乾燥を防ぎ、髪を保護する役割が中心です。
育毛剤も医薬部外品ですが、抜け毛予防や育毛により踏み込んだ目的を持つ点が養毛剤との違いです。養毛剤が「今ある髪の維持・保護」に近く、育毛剤は「抜け毛を防いで育てる」方向にあると整理できます。両者は重なる部分もありますが、目的の強さに差があると考えるとよいでしょう。
増毛剤と育毛剤の違いは何か
増毛剤は、髪そのものを生やしたり育てたりするものではありません。繊維(ヘアファイバー)などを髪に付着させ、その場で見た目のボリュームを増やすことを目的としたアイテムです。
一方の育毛剤は、頭皮に働きかけて今ある髪を育て、抜け毛を防ぐことを目的としています。増毛剤は「見た目をその場で整える」、育毛剤は「頭皮環境に働きかける」という、根本的に異なる役割を持つ点を押さえておきましょう。
商品の表示を見ると見分けやすくなります。「薬用」とあれば医薬部外品の育毛剤や養毛剤、「第1類医薬品」とあればミノキシジルを配合した発毛剤の目安です。
発毛促進剤や育毛トニックと育毛剤の違い
「発毛促進剤」や「育毛トニック」も、育毛剤と近い文脈で使われる言葉です。発毛促進剤は、育毛剤と同じ医薬部外品の文脈で「発毛促進」をうたう製品を指して使われることが多い呼び方です。
育毛トニックは、頭皮を清潔に保ち、すっきりとした使用感を与えるスプレータイプなどの製品を指すことが一般的です。いずれも医薬部外品や化粧品に位置づけられ、新しい髪を生やす発毛剤(医薬品)とは目的が異なります。名称が違っても、医薬品なのか医薬部外品なのかという区分で見ると整理しやすくなります。
ミノキシジルは発毛剤か育毛剤かと成分での違い
「ミノキシジルは発毛剤か育毛剤か」という疑問もよく聞かれます。ミノキシジルは発毛効果が認められた成分で、これを含む外用薬は発毛剤(第1類医薬品)に分類されます。医薬部外品の育毛剤には含まれない成分です。
つまり、ミノキシジルが配合されているかどうかは、発毛剤と育毛剤を成分の面から見分ける一つの目安になります。ミノキシジルの作用や注意点についてはミノキシジルについてで解説しています。
⇒養毛剤=維持、育毛剤=予防育毛、発毛剤=発毛、増毛剤=見た目を足す。区分で見ると整理しやすい
育毛剤と発毛剤の選び方は?目的と成分で選ぶ基準
育毛剤と発毛剤の選び方は、特定の商品を順位付けするのではなく、自分の目的に合わせて基準で選ぶのが現実的です。ここでは「目的」「成分」「医薬品区分」という3つの基準で見ていきます。
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| 選ぶ基準 | 確認したいポイント |
|---|---|
| 目的 | 予防・維持なのか、発毛させたいのか |
| 成分 | 発毛を目指すならミノキシジルなどの有効成分の有無 |
| 医薬品区分 | 医薬部外品(育毛剤)か第1類医薬品(発毛剤)か |
目的と医薬品区分で選ぶという選び方の基準
最初の基準は「目的」です。今ある髪を守り抜け毛を予防したいなら医薬部外品の育毛剤、新しい髪を生やしたいなら第1類医薬品の発毛剤、という形で目的と区分を結びつけて考えると選びやすくなります。
特定の製品を最上位と決めるのではなく、自分の段階に合った区分を選ぶことが出発点です。目的と区分が定まれば、その中で使用感や続けやすさを比べていくとよいでしょう。
成分で見る発毛剤の選び方とミノキシジルの位置づけ
発毛剤を選ぶ際は、有効成分が一つの基準になります。市販の発毛剤の発毛成分はミノキシジルで、配合濃度が製品によって異なります。男性向けと女性向けで濃度が分かれている製品もあるため、性別や状態に合ったものを選ぶことが大切です。
「最強の発毛剤」を探す方もいますが、濃度や成分が同じでも効果には個人差があり、特定の製品を断定的に最上位とすることはできません。成分と濃度を確認し、薬剤師の説明を受けて選ぶのが安全です。ミノキシジルの詳細はミノキシジルについてを参考にしてください。
市販やドラッグストアと通販での入手の違い
育毛剤と発毛剤では、入手方法にも違いがあります。医薬部外品の育毛剤は、ドラッグストアの棚や通販で比較的手に取りやすいアイテムです。一方、第1類医薬品の発毛剤は、薬剤師の情報提供を受けて購入する必要があり、購入できる場所や時間帯が限られることがあります。
なお、どの製品が良いかという具体的な商品比較は、本記事の主旨である「違いと選び方の基準」とは別の観点になります。ここでは目的と区分・成分で絞り込む基準にとどめ、製品ごとの詳細は使用上の注意や薬剤師の説明をもとに確認しましょう。
同じ目的で気になる製品が複数あるときは、その中で使用感や続けやすさを比べると絞り込みやすくなります。
飲む発毛剤と外用の発毛剤の違い
発毛をうながす薬には、頭皮に塗る外用と、口から飲む内服があります。市販の発毛剤は外用のミノキシジルが中心で、薬剤師の情報提供を受けて購入します。
これに対し、内服のAGA治療薬は医療用医薬品で、医師の診察と処方が必要です。代表的なものにフィナステリドやデュタステリドがあり、これらは市販されていません。市販で入手できる外用の発毛剤と、医師の処方が必要な内服薬は、入手経路も役割も異なる点を押さえておきましょう。
⇒選び方は目的・成分・区分の3基準で。内服薬は医師の処方が必要で市販の外用発毛剤とは別物
育毛剤と発毛剤のよくある質問
育毛剤と発毛剤について、よく寄せられる質問にお答えします。
Q発毛剤は髪に効くのかという質問
発毛剤の有効成分であるミノキシジル(外用)は、発毛効果が認められた成分とされています。ただし、効果のあらわれ方には個人差があり、すべての方に同じように発毛がみられるとは限りません。
また、効果を判断するには4〜6か月以上の継続が目安になります。使い始めてすぐに変化が出るものではないため、使用上の注意を守りながら一定期間続けて様子を見ることが大切です。
Q一番効く育毛剤や発毛剤はあるのかという質問
「一番効く育毛剤や発毛剤」を求める方は多いですが、特定の製品をすべての人にとって最上位と断定することはできません。育毛剤と発毛剤は目的が異なり、同じ成分でも効果の出方には個人差があるためです。
大切なのは、予防・維持なのか発毛なのかという目的と、医薬品区分・成分という基準で、自分に合うものを選ぶことです。手応えが得られない場合や薄毛が進行している場合は、医療機関への相談も選択肢になります。
Q育毛剤は何ヶ月くらい使い続ければいいのかという質問
育毛剤は、効果を判断するまでに4〜6か月以上の継続が目安とされています。これは髪が生え変わるヘアサイクルに時間がかかるためで、数週間では変化を判断しにくいといえます。
予防・維持を目的とする場合は、効果を保つために使い続けることが前提になります。中断すると効果が続きにくくなるため、やめ方や減らし方に迷うときは医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。
まとめ
育毛剤と発毛剤は、名前は似ていても目的と医薬品区分が異なります。育毛剤は今ある髪を育てて抜け毛を防ぐ予防・維持のための医薬部外品、発毛剤は新しい髪を生やす発毛のための第1類医薬品です。どちらが良いかは優劣ではなく、予防したいのか発毛させたいのかという目的によって選び分けるのが基本になります。
効果の判断にはどちらも4〜6か月以上の継続が目安で、副作用やデメリット・併用時の順番にも気を配ることが大切です。市販の育毛剤や発毛剤で手応えが得られない場合や、薄毛の進行が気になる場合は、医療機関で頭皮の状態を確認するという選択肢があります。
育毛剤や発毛剤での対策に迷う方や、薄毛が気になる方は、B&Hメディカルクリニックの無料カウンセリングで、頭皮の状態や治療の選択肢について相談できます。
- B&Hメディカルクリニック恵比寿院(東京都渋谷区)
- B&Hメディカルクリニック横浜院(神奈川県横浜市)
参考文献







